Happened-04 Exhibition
NOBUKAZU TAKEMURA
Einheit




竹村延和 『アインハイト』

HOTEL ANTEROOM KYOTOのGALLERY 9.5 にて竹村延和の個展『Einheit』を開催いたします。タイトルのEinheit(アインハイト)は綜合や統一などの意味を持つドイツ語。今回の展示では絵画、音、映像、言葉、それらひとつひとつのシンプルなフラグメントの交差を提示する試みです。これまで竹村は音楽家として、既存のカテゴリーにはとどまらず、希有な道を歩んできた作家です。しかし、これまで一貫した内的動機から生まれる創作を本展では新たな角度で、ひとつの空間に綜合させる。そんな現在形のチャレンジでもあります。どうぞご来場くださいませ。


会期 2015年12月5日(土)- 2016年1月10日(日)*2016年1月24日(日)まで延長(但し、1月12日(火)~14日(木)は休廊)
*会期中は会場限定で、本展の為に制作した音楽作品『Einheit』等の販売を予定しています。
会場 HOTEL ANTEROOM KYOTO GALLERY 9.5(京都府京都市南区東九条明田町7番)

Nobukazu Takemura Solo Exhibition "Einheit"



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日時 2015年12月26日(土) 7:30PM – 9:00PM
会場 HOTEL ANTEROOM KYOTO BAR(ホテル内ラウンジ)
入場無料| BAR OPEN 7:00PM–1:00AM(L.O)
出演 竹村延和 ゲスト 金氏徹平(美術家)
進行 中村悠介(Happenings)

『アインハイト』展に際して 竹村延和
 母語を共有しつつも、言葉が通じない過度の多様化と個人化により分断された世界。
 快楽追求と問題解決の為に投入される方策が新たな障害を不断に産出し、人々の認知限界から事物の未規定を許さず、類型に押し込み固定しようとするIT社会。
 細分化され留まるところを知らない各業務の効率化は、生活圏の中で唯一、合目的性から逃れうる空き地、内面の避難所たる美術や音楽、文学さえも刺激競争に陥らせ、受容者それぞれの内省を許す隙を与えてくれません。
 中心を喪失した時代、個と全体の接合を考える上で、大声の外部情報に順応するより、内(心)に帰ることで全体性を回復する道、IT機構と専門性という分割により失ったモノを再び、一なるものへ綜合する夢の模索としての表現。類型的知覚の習慣を脱ぎ、無関係に見えるモノの並存と共通性、それぞれの統覚と意味付与へ開いた平面作品、音楽、インスタレーションの断片たちです。


竹村延和
アーティスト/作曲家。90年代より国内外で活動する。近年は、日本でのジョン・ケージ生誕 100 年プロジェクトへの参加や、ニューヨークでスティーブ・ライヒとの対談、メキシコ大学での「それぞれの時間で」(2011年)、ベルリンでの舞台「内面化された異物」(2013 年)がある。音楽作品としては2012 年にツジコノリコとのコラボレーションアルバムを発表。一貫して、子供の感性をテーマに概念と情動の相克、 意味生成と変容 - 分岐を音・言葉・平面・映像を交え探求している。2008年より京都とベルリンを往来し現在は京都在住。photo by Takehiro Iikawa